Nature ハイライト
生態:タンパク質をリサイクルする海洋古細菌
Nature 496, 7444
海底の堆積物中には海洋微生物のほぼ半分が生息しており、その中には実験室で培養されたことのない多数の古細菌が含まれている。今回K Lloydたちは、未培養の混合クレンアーキオータ群(miscellaneous crenarchaeotal group;MCG)および海洋底生群D(marine benthic group-D;MBG-D)の生物が、海底堆積物中で優占的な古細菌であることを突き止めた。4種類の細胞に関して単一細胞ゲノム配列解読により解析を行った結果、それらが古細菌系統樹の新たな分枝に属することが示された。分析した細胞すべてのゲノムに細胞外タンパク質分解酵素がコードされていたことから、これらの古細菌は、無酸素状態にある海洋堆積物中でタンパク質の再無機化に関与していると考えられる。
2013年4月11日号の Nature ハイライト
植物科学:分裂組織活性化における栄養素の役割
構造生物学:テロメラーゼの構造を解明
宇宙:土星の環と大気をつなぐ雨
物性:フォトニック・トポロジカル絶縁体
気候:北半球高緯度域の温暖化
気候:河川はどのように基盤岩を通って流れるのか?
生態:タンパク質をリサイクルする海洋古細菌
神経科学:相反する複数の神経入力が不安を生み出す
細胞:多能性はどれほど多能なのか?
構造生物学:MATE薬剤輸送体の構造