Nature ハイライト
神経科学:直接的および間接的な嗅覚入力
Nature 497, 7447
においの中には、脳の深層に直接接続する定型化した神経回路、いわば専有回線を基盤として、本来備わっている固定された行動応答を引き起こすものがある。その他のにおいは、それほど定型化されていない回路により、個々の経験に基づいて、行動に対する「誘因価」を獲得する可能性があると考えられているが、そのようなランダム性は規則性に比べて実証が難しい。今回R Axelたちは、ショウジョウバエで最新の神経接続追跡法を使い、末梢嗅覚系からキノコ体の連合記憶中枢への投射が、おおむねランダムであることを明らかにした。こうした機構によって、ショウジョウバエは新規の知覚経験を経験した状況に当てはめることができるのだろう。
2013年5月2日号の Nature ハイライト
がん:子宮がんの再分類
神経科学:場所細胞は航路決定の記憶を保持する
量子物理学:効率的なスピン状態の検出
工学:昆虫からヒントを得たカメラ
進化:離陸への助走、そして着地
神経科学:直接的および間接的な嗅覚入力
細胞:染色体両方向性を確立する新たな機構
遺伝学:IDAXはTET2タンパク質発現を調節する
細胞:酵母の転写産物多様体の量の測定
構造生物学:2種類の活性なアレスチンタンパク質の構造