Nature ハイライト

細胞:染色体両方向性を確立する新たな機構

Nature 497, 7447

染色体分離やその後の細胞分裂が正確に進行するには、染色体は動原体の2か所で紡錘体微小管と安定に結合し、それによって紡錘体微小管上に正しく配置されなければならない。両方向性の獲得と呼ばれるこの過程が確実に起こるのは、動原体と微小管が正確に接着すればセントロメア全体に張力が働いて安定化されるが、張力が働いていない場合はオーロラBキナーゼにより不安定化されるという仕組みによっていると広く考えられている。C CampbellとA Desaiは、クラスタリングにより活性化されたオーロラBキナーゼが産生されることだけで、動原体に本来備わっている機構を介して両方向性を確実に獲得するには十分であるとする、また別のモデルを裏付けるデータを今回報告している。

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