Nature ハイライト
遺伝学:IDAXはTET2タンパク質発現を調節する
Nature 497, 7447
TETファミリーのタンパク質は、5-メチルシトシンを酸化して、5-ヒドロキシメチルシトシン(5hmC、DNAの第5の塩基と呼ばれることもある)などの中間体に変えることで、DNAのメチル化状態を修飾する。TET1とTET3にはCXXCドメインが含まれているが、TET2の祖先型CXXCドメインは別の遺伝子IDAX(別名CXXC4)にコードされている。今回、IDAXがそのCXXCドメインを介して非メチル化CpGに富むDNAに結合し、TET2を誘導することが報告された。また、TET2本体から分離しているCXXCドメインと、TET3の連結しているCXXCドメインは、カスパーゼ活性化やTET酵素活性の調節因子として働くこともわかった。著者たちは、今後の研究では、正常な発生の場合、またがんの場合のTET2やIDAXまたIDAX関連タンパク質CXXC5のゲノム上の標的に注目すべきであると論じている。
2013年5月2日号の Nature ハイライト
がん:子宮がんの再分類
神経科学:場所細胞は航路決定の記憶を保持する
量子物理学:効率的なスピン状態の検出
工学:昆虫からヒントを得たカメラ
進化:離陸への助走、そして着地
神経科学:直接的および間接的な嗅覚入力
細胞:染色体両方向性を確立する新たな機構
遺伝学:IDAXはTET2タンパク質発現を調節する
細胞:酵母の転写産物多様体の量の測定
構造生物学:2種類の活性なアレスチンタンパク質の構造