Nature ハイライト
地球化学:マントルプリュームの地球化学的性質
Nature 514, 7522
ハワイ沖やサモア沖などの、プリュームが供給されているホットスポットで噴出する溶岩は、化学的性質がそれぞれ異なっている。しかしながら、火山で噴出するさまざまな化学成分の分布が、ホットスポット下のマントルプリューム内の原分布とどのように関連しているかは分かっていない。M Jacksonたちは、サモア溶岩のヘリウムと鉛の同位体組成には関連性があり、プリューム内の地球化学種の分布を絞り込めることを示している。サモアからのデータは、いくつかの異なる地球化学的グループを示しており、それぞれが地理的に異なる線状火山群に対応し、3He/4He比の低い4つのマントル端成分の1つと関連している。これら4つの同位体地理学的グループは、3He/4He比の高い鉛同位体空間の共通領域へ収束する。これは、プリューム内の3He/4He比の低い成分が、共通の3He/4He比の高い成分と混合し保持されることと一致する。
2014年10月16日号の Nature ハイライト
集団遺伝学:遺伝子に記されたオオカバマダラの「渡り」
細胞:長命の前駆細胞が血液細胞を生み出す
神経科学:グルタミン酸受容体の3つの状態の構造
宇宙:初期星形成のモデル
固体物理学:酸化銅の巨大励起子
電気化学:安価な液体電池の開発
地球化学:マントルプリュームの地球化学的性質
進化:群選択が働いている証拠
免疫:RIG-Iによる幅広いウイルス認識
がん:網膜芽細胞腫の起源