Nature ハイライト
免疫:RIG-Iによる幅広いウイルス認識
Nature 514, 7522
RIG-I(retinoic acid-inducible gene I)はRNAウイルスを検知する重要な自然免疫センサーであり、5′末端に三リン酸を持つRNAによって活性化される。今回、RIG-Iが一部のウイルスゲノムで見られる5′-二リン酸RNAも感知することが示された。このようなRNAは一部のウイルスで見られるが、非感染細胞には存在しない。つまり今回の知見によって、自己と非自己の分別を障害せずに、単一の自然免疫センサーによって検知できるウイルスの数が増えたことになる。
2014年10月16日号の Nature ハイライト
集団遺伝学:遺伝子に記されたオオカバマダラの「渡り」
細胞:長命の前駆細胞が血液細胞を生み出す
神経科学:グルタミン酸受容体の3つの状態の構造
宇宙:初期星形成のモデル
固体物理学:酸化銅の巨大励起子
電気化学:安価な液体電池の開発
地球化学:マントルプリュームの地球化学的性質
進化:群選択が働いている証拠
免疫:RIG-Iによる幅広いウイルス認識
がん:網膜芽細胞腫の起源