Nature ハイライト
遺伝学:サハラ以南のアフリカにおける遺伝的多様性
Nature 517, 7534
アフリカゲノム多様性プロジェクト(AGVP)では、アフリカの遺伝的疾患研究に重要な情報を提供すべく、アフリカ人のゲノム構造についてのデータを収集している。現在、サハラ以南アフリカ全域からの1481人の高密度遺伝子型と320人の全ゲノム塩基配列が得られている。これらのデータを用いてM Sandhuたちは、マラリアや高血圧に関係する遺伝子座など、現在選択を受けている遺伝子座を新たに明らかにした。彼らは、最新のインピュテーションパネル(参照用遺伝子型群で、研究で観察されない、あるいは欠失した遺伝子型を推測するのに使う)によって、サハラ以南アフリカのヒト集団間で高度に分化した遺伝子座についても、関連シグナルが明らかにできることを示した。また、全ゲノム塩基配列解読を使えば、インピュテーションの精度がより改善されることも実証した。さらに著者たちは、アフリカに広く見られる遺伝的変動を捉えられる、効率の良い遺伝子型アレイを初めて設計した。
2015年1月15日号の Nature ハイライト
遺伝学:サハラ以南のアフリカにおける遺伝的多様性
惑星科学:コンドリュールの起源
材料化学:疎水性相互作用を調節する固定化イオン
地球化学:地球のウラン同位体循環が明らかに
生物工学:ヌクレアーゼを使わないゲノムターゲッティングは安全性が高い
植物科学:保全農業は有効なのか?
進化学:細菌の長い進化ゲーム
神経科学:中枢神経系の味覚表現
免疫学:HIV-1潜伏感染リザーバーを調べる