Nature ハイライト
免疫学:HIV-1潜伏感染リザーバーを調べる
Nature 517, 7534
抗レトロウイルス療法ではHIV-1感染を治癒することができない。薬剤を投与しても、ほとんどの患者にHIV-1の潜伏するリザーバーが存在し続けるからである。今回、抗レトロウイルス療法を少なくとも2年間受け、血漿HIV-1 RNAレベルが検出不可能な状態を維持している30人のHIV-1感染患者から単離した免疫細胞についての研究で、このようなウイルスリザーバーでは、細胞傷害性Tリンパ球を回避する変異を持つウイルスが支配的であることが分かった。この知見は、治療ワクチン設計の今後の目標を、細胞傷害性Tリンパ球の広範囲にわたる応答の増強に絞り込む必要がある可能性を示している。
2015年1月15日号の Nature ハイライト
遺伝学:サハラ以南のアフリカにおける遺伝的多様性
惑星科学:コンドリュールの起源
材料化学:疎水性相互作用を調節する固定化イオン
地球化学:地球のウラン同位体循環が明らかに
生物工学:ヌクレアーゼを使わないゲノムターゲッティングは安全性が高い
植物科学:保全農業は有効なのか?
進化学:細菌の長い進化ゲーム
神経科学:中枢神経系の味覚表現
免疫学:HIV-1潜伏感染リザーバーを調べる