Nature ハイライト
惑星科学:コンドリュールの起源
Nature 517, 7534
多くの隕石中に見られるコンドリュールは、かつては溶融状態にあったミリメートルサイズの小球で、その起源は、隕石学の分野で、長きにわたって謎となってきた。B Johnsonたちは、衝撃解析コードと動的な集積モデルとを使って原始惑星の衝突をシミュレートし、大規模な集積衝突ならば、現在観測されているコンドリュールの存在量を説明するのに十分な量のミリメートルサイズの溶融した飛沫が、惑星集積の最初の500万年間に飛散することを示した。この知見は、コンドリュールの起源が衝突であるとする説を裏付けており、隕石が惑星形成の残存物質ではなく惑星形成とともにできた副生成物であることを示唆している。
2015年1月15日号の Nature ハイライト
遺伝学:サハラ以南のアフリカにおける遺伝的多様性
惑星科学:コンドリュールの起源
材料化学:疎水性相互作用を調節する固定化イオン
地球化学:地球のウラン同位体循環が明らかに
生物工学:ヌクレアーゼを使わないゲノムターゲッティングは安全性が高い
植物科学:保全農業は有効なのか?
進化学:細菌の長い進化ゲーム
神経科学:中枢神経系の味覚表現
免疫学:HIV-1潜伏感染リザーバーを調べる