Nature ハイライト
DNAナノテクノロジー:グラフ理論が切り開くナノスケールの3Dプリンティングへの道
Nature 523, 7561
DNAを組み立てる方法は、DNA固有の特性に起因する制約によって大きく制限される。このため、DNA折り紙のような方法で複雑なDNA構造体を実現しようとする場合、かなりの部分を手作業で調節する必要がある。今回E Bensonたちは、既存の手法では非常に実現しにくかったと思われる複雑なDNA構造体の設計と作製を可能にする一般的な方法を提示している。この方法では、高度に折りたたまれたらせん鎖の束ではなく1本のらせん鎖を構成要素として用いている。得られたナノ構造体は、バイオアッセイに用いる一般的な条件下で、従来のDNA折り紙よりも安定である。また、設計過程全体の高度な自動化が容易であるため、実用的なナノスケール3Dプリンティングの可能性に一歩近づいた。
2015年7月23日号の Nature ハイライト
計算論的神経科学:嗅内皮質のスピード細胞
構造生物学:ABC輸送体の1つの構造
中枢神経系疾患:外傷性脳損傷でのシス型リン酸化タウによるタウオパチー
太陽物理学:コロナジェット形成の再検討
DNAナノテクノロジー:グラフ理論が切り開くナノスケールの3Dプリンティングへの道
有機化学:キラルアミン合成が容易に
集団遺伝学:ケネウィックマンとは何者か
集団遺伝学:両親の血縁度は子の身長と知性に関連する
遺伝学:変異率変動を解析
植物科学:時間を記録する免疫系
寄生虫学:薬剤スクリーニング用の改変型Cryptosporidium