Nature ハイライト
構造生物学:グリシン受容体の作動機序
Nature 526, 7572
E Gouauxたちは、ゼブラフィッシュ由来のストリキニーネ感受性グリシン受容体(GlyR)について、アゴニストあるいはアンタゴニストが結合した状態の高分解能低温電子顕微鏡構造を決定し、チャネルが開いた際に起こるコンホメーション変化を明らかにした。GlyRは、脊髄と脳幹の全体にわたって神経伝達を仲介していて、その機能障害は自閉症やびっくり病などの多数の神経障害に関係している。今週号ではX Huangたちも、アンタゴニストであるストリキニーネの存在下でのヒトGlyRのX線結晶構造を報告している。
2015年10月8日号の Nature ハイライト
疫学:マラリア制圧のための介入策の評価
ウイルス学:SERINC5は天然の抗レトロウイルス薬である
構造生物学:グリシン受容体の作動機序
惑星科学:異彩を放つけんびきょう座AU星のデブリ円盤
量子物理学:2チャネル近藤物理が臨界となる
分析化学:新しい糖分析法
進化論:母親の状態と仔の性比
神経科学:ショウジョウバエ嗅覚系での神経符号化
がん:標的治療中の大腸がんのゲノミクス
システム生物学:出芽酵母における細胞サイズの決定
がん:メディエーターキナーゼ抑制の抗白血病作用