Nature ハイライト
分析化学:新しい糖分析法
Nature 526, 7572
糖には枝分かれ構造や立体異性が存在するため、特に合成された糖の分析は困難である。今回P Seebergerたちは、質量、電荷、サイズ、形状に応じて分子を分離するイオン移動度質量分析法(IM–MS)で、グリカン(多糖類)の位置異性体や立体異性体を明確に同定できることを実証しており、組成、結合性、立体配置が異なる6つの合成糖異性体を分析できた。IM–MSは、短時間で済み、少量のサンプルしか必要としないため、複雑な糖の分析に極めて有効な手段になると思われる。
2015年10月8日号の Nature ハイライト
疫学:マラリア制圧のための介入策の評価
ウイルス学:SERINC5は天然の抗レトロウイルス薬である
構造生物学:グリシン受容体の作動機序
惑星科学:異彩を放つけんびきょう座AU星のデブリ円盤
量子物理学:2チャネル近藤物理が臨界となる
分析化学:新しい糖分析法
進化論:母親の状態と仔の性比
神経科学:ショウジョウバエ嗅覚系での神経符号化
がん:標的治療中の大腸がんのゲノミクス
システム生物学:出芽酵母における細胞サイズの決定
がん:メディエーターキナーゼ抑制の抗白血病作用