Nature ハイライト
量子物理学:2チャネル近藤物理が臨界となる
Nature 526, 7572
絶対零度の量子相転移とそれに伴う量子臨界点は、重いフェルミオン物質など多くの強相関電子系のエキゾチックな有限温度挙動の基盤であるとされ、おそらく高温超伝導体でもそうであろうと考えられている。しかし、量子相転移の微視的起源を特定することは、難題で議論の的になると考えられる。今回2つの補完的な論文で、Z IftikharたちとA Kellerたちは、こうした挙動をナノ電子量子ドットで起こす方法を示している。これによって量子臨界挙動の精巧な実験的制御と、厳密な理論的特性評価の両方が可能になる。
2015年10月8日号の Nature ハイライト
疫学:マラリア制圧のための介入策の評価
ウイルス学:SERINC5は天然の抗レトロウイルス薬である
構造生物学:グリシン受容体の作動機序
惑星科学:異彩を放つけんびきょう座AU星のデブリ円盤
量子物理学:2チャネル近藤物理が臨界となる
分析化学:新しい糖分析法
進化論:母親の状態と仔の性比
神経科学:ショウジョウバエ嗅覚系での神経符号化
がん:標的治療中の大腸がんのゲノミクス
システム生物学:出芽酵母における細胞サイズの決定
がん:メディエーターキナーゼ抑制の抗白血病作用