Nature ハイライト
がん:外因性要因とがんリスク
Nature 529, 7584
最近の解析から、一部のがんでは、組織幹細胞の内因性の挙動が悪性形質転換やがんのプログレッションを引き起こす可能性が示唆されており、外因性要因が腫瘍発生に与える影響に対し疑問が提起されるようになった。今回Y Hannunたちは、幹細胞の動態に関連する内因性リスク要因のがん発生への関与はごくわずかであり、観察されるがんリスクの重要な要因ではないという証拠を示した。この新しい解析により腫瘍のプログレッションは外因性要因の影響を受けることが示され、がんの予防では外因性要因の考慮が重要であることがはっきりした。
2016年1月7日号の Nature ハイライト
細胞生物学:オートファジーによる幹細胞性の維持
がん:外因性要因とがんリスク
分子生物学:転写終結の制御
宇宙物理学:ブラックホールに由来する可視光での激しい変動
化学:一酸化炭素の還元を目的とした設計
古生態学:人類の生態学的痕跡
神経科学:シナプス促通に必要なシナプトタグミン7
加齢:年を取っても衰えない
ウイルス学:インフルエンザウイルスの宿主制限に関わる因子
免疫学:広範囲反応性の抗マラリア抗体
がん:IDHに変異のあるグリオーマの性質を調べる