Nature ハイライト
古生態学:人類の生態学的痕跡
Nature 529, 7584
生態学的群集はランダムに構成されているわけではなく、一部の種は偶然による予測値よりも高頻度もしくは低頻度で他の種と共存している。K Lyonsたちは今回、過去3億年の間に存在した80の集合体に含まれる動植物種のペア30万組以上の共存パターンを調べた。その結果、有意に近接または分離している種ペアの相対的比率は3億年にわたって安定していたが、約6000年前に急変したことが分かった。6000年前というのは農業および人口増加が始まった頃に当たり、これによって、高度な技術が出現する以前からすでに人類が陸上動植物群集の共在構造を変化させ始めていたことが示唆された。
2016年1月7日号の Nature ハイライト
細胞生物学:オートファジーによる幹細胞性の維持
がん:外因性要因とがんリスク
分子生物学:転写終結の制御
宇宙物理学:ブラックホールに由来する可視光での激しい変動
化学:一酸化炭素の還元を目的とした設計
古生態学:人類の生態学的痕跡
神経科学:シナプス促通に必要なシナプトタグミン7
加齢:年を取っても衰えない
ウイルス学:インフルエンザウイルスの宿主制限に関わる因子
免疫学:広範囲反応性の抗マラリア抗体
がん:IDHに変異のあるグリオーマの性質を調べる