Nature ハイライト
電気化学:光電気化学的水分解の効率向上に向けて
Nature 530, 7588
水を光電気化学的に開裂させて水素と酸素を得ることは、太陽光から燃料へのエネルギー変換の有望な技術である。この水分解プロセスの効率を向上させようとする場合、酸素発生触媒による光アノードの修飾を必要とすることが多い。しかし、このプロセスの改良に利用できる情報はほとんどない。J Samburたちは今回、かつてない分解能のin operandoイメージングを利用して、単一の酸化チタンナノロッドの光電極触媒活性をマッピングした。得られたデータから、どの光アノード部位が活性で、どの触媒堆積部位が性能を向上もしくは悪化させるのか、そしてその理由は何かが明らかになった。今回用いた手法は幅広い材料系に適用できるので、太陽エネルギー変換用の改良型触媒修飾光電極を活性に基づいて合理的に開発できると思われる。
2016年2月4日号の Nature ハイライト
構造生物学:α-シヌクレインにとっての普通は無秩序状態
ウイルス学:薬物療法の間のHIV-1の存続
がんゲノミクス:髄芽腫のエピゲノミクス
光物理学:束縛電子のサブフェムト秒制御
電気化学:光電気化学的水分解の効率向上に向けて
固体地球科学:ローソン石が不安定断層すべりのきっかけとなるか?
分類学:珍渦虫類の謎を解く
神経科学:神経発達障害のモデル
複雑ネットワーク:老化の秘密は時間の尺度にあり
ウイルス学:アデノ随伴ウイルス感染に欠かせない受容体