Nature ハイライト

ウイルス学:アデノ随伴ウイルス感染に欠かせない受容体

Nature 530, 7588

遺伝子治療への関心は、最近になって再度高まってきている。それは、ウイルスを使って遺伝子を送達する際に、安全性も有効性もずっと高い方法が使えるようになったからであり、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターはその点で特に目立っている。J Caretteたちは今回、AAVが細胞に付着した後に細胞内に侵入するのに不可欠なタンパク質を明らかにした。AAV受容体(AAVR)と名付けられたこのタンパク質は、細胞膜からトランスゴルジ網へと速やかに送られる。アデノ随伴ウイルスはAAVRに直接結合することが示され、AAVR遺伝子を破壊するとさまざまな型の哺乳類細胞やマウスがAAV感染に対して抵抗性となることも分かった。

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