Nature ハイライト
神経科学:ため息中枢ニューロンの発見
Nature 530, 7590
ため息は呼吸および呼吸生理の不可欠な要素であるが、この行動を制御するニューロン回路に関してはほとんど知られていない。今回M Krasnowたちは、ため息を駆動しているのが、髄質に存在していて遺伝的に区別される、ニューロンの小さなサブセットであることを見いだした。これらのニューロンは呼吸リズム発生器であるプレベツィンガー(preBötzinger)複合体(preBötC)に投射している。このつながりを抑制するとため息を完全に消失させることができたが、規則的な呼吸は影響されなかった。著者たちは、特定のpreBötCニューロンが生理的入力、そしておそらくは感情的入力をも統合して、適切な時に規則的な呼吸をため息に転換するという機構を提案している。
2016年2月18日号の Nature ハイライト
神経科学:ため息中枢ニューロンの発見
構造生物学:酵母U4/U6.U5 tri-snRNPの構造
量子物理学:新しい量子情報アーキテクチャー
気候科学:氷流と氷床の安定性
人類学:安定性をもたらす力としての人の道を説く神
進化遺伝学:進化上の変化を追跡する
幹細胞:腸陰窩でのWntシグナル伝達
発生生物学:幹細胞の性
免疫学:血液と脳の間でのT細胞のやりとり
免疫学:NEK7はNLRP3インフラマソームの活性化を仲介する
構造生物学:レトロウイルス八量体インテグラーゼの構造