Nature ハイライト
人類学:安定性をもたらす力としての人の道を説く神
Nature 530, 7590
ますます大規模化・複雑化し、血縁関係だけでは必ずしも十分ではない人間社会において、協力はいかにして存続してきたのであろうか。今回、人の道を説き、お仕置きを与え、人間の引き起こす問題に特別な関心を寄せる宗教および神が果たす役割が調べられた。研究チームは、経済ゲームおよび民族誌的聞き取りによって、キリスト教、ヒンドゥー教、仏教、ならびにアニミズム(精霊崇拝)や祖先崇拝などの地元の伝統を信仰する500人以上を対象に調査を行った。その結果、道徳感を課し、懲罰的で、知恵に富む存在と彼らが感じている神を信じる人々は、遠隔地の同宗信徒に対して最も寛大な態度をとることが分かった。
2016年2月18日号の Nature ハイライト
神経科学:ため息中枢ニューロンの発見
構造生物学:酵母U4/U6.U5 tri-snRNPの構造
量子物理学:新しい量子情報アーキテクチャー
気候科学:氷流と氷床の安定性
人類学:安定性をもたらす力としての人の道を説く神
進化遺伝学:進化上の変化を追跡する
幹細胞:腸陰窩でのWntシグナル伝達
発生生物学:幹細胞の性
免疫学:血液と脳の間でのT細胞のやりとり
免疫学:NEK7はNLRP3インフラマソームの活性化を仲介する
構造生物学:レトロウイルス八量体インテグラーゼの構造