Nature ハイライト
免疫学:T細胞を動員して自己免疫を軽減する
Nature 530, 7591
今回P Santamariaたちは、自己免疫疾患のモデルマウスやモデルヒト化マウスを使い、自己免疫疾患に関連する、単一の種特異的ペプチド–主要組織適合遺伝子複合体(pMHC)で覆ったナノ粒子を全身に送達してやると、抗原特異的なTR1様制御性T細胞が誘導されて、確立している自己免疫疾患が抑制されることを示した。この結果は、所定の自己免疫疾患に関与する単一pMHCは、どれであっても複雑な自己免疫応答の抑制に使用できると考えられるという説を裏付けるものである。
2016年2月25日号の Nature ハイライト
進化遺伝学:現生人類とネアンデルタール人の間の初期の遺伝子交換
免疫学:T細胞を動員して自己免疫を軽減する
エピジェネティクス:RNAのm1A修飾
エピジェネティクス:MLL酵素群の活性化機構
宇宙論:位置が特定された高速電波バースト
無機化学:鉄触媒を用いた水の酸化
生物地球科学:長期にわたる海洋の炭素シンク
社会進化:罰を与えることは信頼性の印となる
古生物学:ヒト族の歯のサイズの進化
がんの代謝:アミノ酸除去でがんと闘う