Nature ハイライト
宇宙論:位置が特定された高速電波バースト
Nature 530, 7591
今回、パークス電波望遠鏡を使って、高速電波バーストFRB 150418を発見したことが報告されている。さらに、複数の望遠鏡による多波長の追跡研究によって、初期バーストの2時間後に電波変動天体が検出された。この電波変動天体は約6日間続き、徐々に暗くなって静穏なレベルになった。著者たちは、この徐々に暗くなっていった電波源は、FRBの残光であると解釈している。高速電波バーストは一過性の電波パルスで数ミリ秒しか持続せず、こうしたバーストの位置を特定して赤方偏移を決定することはこれまでできなかったが、FRB 150418の電波源は、赤方偏移が0.492の楕円銀河であることが今回突き止められた。
2016年2月25日号の Nature ハイライト
進化遺伝学:現生人類とネアンデルタール人の間の初期の遺伝子交換
免疫学:T細胞を動員して自己免疫を軽減する
エピジェネティクス:RNAのm1A修飾
エピジェネティクス:MLL酵素群の活性化機構
宇宙論:位置が特定された高速電波バースト
無機化学:鉄触媒を用いた水の酸化
生物地球科学:長期にわたる海洋の炭素シンク
社会進化:罰を与えることは信頼性の印となる
古生物学:ヒト族の歯のサイズの進化
がんの代謝:アミノ酸除去でがんと闘う