Nature ハイライト
Cover Story:氷床が溶ける時:グリーンランド氷床の過去に関する互いに矛盾する見解は将来の海水準についての手掛かりを与える
Nature 540, 7632
表紙は、グリーンランド東部の大規模なフィヨルド系であるScoresby Sundの氷山と氷壁。もしグリーンランドの氷床が完全に溶けてしまったら、全球の海水準はおそらく数メートルという規模で急上昇するだろう。今週号では、J Schaeferたち、およびP Biermanたちがそれぞれ、氷床の過去の挙動を調べ、それに基づいて温暖化した世界での氷床の脆弱性がどの程度のものになるのかを評価している。2つのグループは共に同じ宇宙線生成核種の解析を行っているが、得られた結論は一見したところでは矛盾している。News & Viewsのフォーラムでは、2人の地球化学者と1人の氷河学研究者が、これらの論文から浮かび上がるいろいろな問題について論じている。
2016年12月8日号の Nature ハイライト
神経科学:ガンマリズムの乱れとアルツハイマー病の病理
免疫学:S-2-ヒドロキシグルタル酸による幅広い免疫刺激
分子生物学:m6Aは神経活動を調節する
宇宙論:静穏な状態にある星形成銀河
テクトニクス:大洋中央海嶺におけるテクトニック応力
生物多様性:土地利用の強化と生物多様性
生物医学:新しいミトコンドリア置換技術
微生物学:治療薬になる可能性が見えてきた抗菌物質ミクロシン
微生物学:mavirusプロヴィロファージは宿主の原生生物を防御する
タンパク質設計:ウイルスに似た薬物送達システム
細胞生物学:染色体歩行を用いた染色体トポロジーの決定