Nature ハイライト
タンパク質設計:ウイルスに似た薬物送達システム
Nature 540, 7632
W Sundquistたちは今回、エンベロープを持つウイルスの集合過程に着想を得て、「エンベロープを持つタンパク質ナノケージ(EPN)」と呼ばれるハイブリッド生体材料を設計した。EPNには、膜結合と自己集合、それにESCRT(endosomal sorting complexes required for transport)装置の動員という特性が取り込まれている。最適化されたEPNは、複数のナノケージを含む小胞として放出することができ、ウイルス糖タンパク質を導入しておけば、標的細胞と融合したり積み荷を送達したりできる。このような自発的に生成されるハイブリッド生物ナノ材料はさらなる応用のためにモジュールに分けて加工することが可能である。
2016年12月8日号の Nature ハイライト
神経科学:ガンマリズムの乱れとアルツハイマー病の病理
免疫学:S-2-ヒドロキシグルタル酸による幅広い免疫刺激
分子生物学:m6Aは神経活動を調節する
宇宙論:静穏な状態にある星形成銀河
テクトニクス:大洋中央海嶺におけるテクトニック応力
生物多様性:土地利用の強化と生物多様性
生物医学:新しいミトコンドリア置換技術
微生物学:治療薬になる可能性が見えてきた抗菌物質ミクロシン
微生物学:mavirusプロヴィロファージは宿主の原生生物を防御する
タンパク質設計:ウイルスに似た薬物送達システム
細胞生物学:染色体歩行を用いた染色体トポロジーの決定