Nature ハイライト

テクトニクス:大洋中央海嶺におけるテクトニック応力

Nature 540, 7632

今回Y Tanたちは、高速で拡大する東太平洋海膨に沿って起きた大洋中央海嶺の火山噴火を、地震観測を用いて調べている。彼らは、この噴火が長さ5 kmのメルトに富んだ部分で始まり、その後テクトニック応力の長期的な蓄積に起因する静的応力の変化によって、少なくとも35 kmの海嶺軸に沿って破壊が促進されたと推測している。著者たちは、マグマ的にロバストな高速拡大海嶺であっても、拡大のかなりの部分は、その下のマグマレンズ内のマグマの過圧ではなく、テクトニック応力が蓄積されて臨界レベルに達したことに起因している可能性があると結論している。

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