Nature ハイライト

Cover Story:化石の証拠:知られている限り最古の新口動物が見つかり、系統樹の根が広がった

Nature 542, 7640

表紙は、今回発見されたカンブリア紀最初期にさかのぼる新口動物であるSaccorhytus coronariusを再現したものである。新口動物には、脊椎動物、ヒトデ類、ギボシムシ類、被嚢動物などさまざまな異なる生物が含まれる。このように多種多様であり、形態上の中間的生物が現存していないため、初期の新口動物がどのようなものであったかを解明するのは困難である。今回、S Morrisたちが中国で発見した微小な化石群から、袋状の体を持ち肛門を持たない生物が明らかになった。これらの標本に見られる原始的な特徴から、著者たちは、Saccorhytusは既知の新口動物類の中で最も基部に位置すると解釈し、その最初期の歴史がメイオファウナの中にあったと示唆している。

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