Nature ハイライト
幹細胞:キメラ膵島でマウスの糖尿病を抑える
Nature 542, 7640
糖尿病は、インスリンの送達が不十分な症例では、膵島細胞の移植によって治療できる。しかし、この手法は適合するドナー組織が利用できるかどうかにかかっている。中内啓光(東京大学および米国スタンフォード大学)たちは今回、膵島細胞の移植の代わりに、膵臓を作り出せないラットの胚にマウスの多能性幹細胞を注入した。このマウス多能性幹細胞から発生した膵島を単離して、糖尿病マウスに移植すると、マウスの血糖値を正常化することができた。
2017年2月9日号の Nature ハイライト
遺伝学:希少な遺伝的バリアントを新たな高みに
幹細胞:キメラ膵島でマウスの糖尿病を抑える
分子生物学:Argonauteのリン酸化がマイクロRNAを調節する
天文学:中間質量ブラックホールの検出
物理学:細菌の集団振動
気候科学:海洋の鉛直循環が二酸化炭素の取り込みを制御する
生態学:植物群落の修復が花粉媒介を促進する
免疫学:シトクロムP4501はAHRリガンドを調節する
細胞生物学:Sasとその受容体は抗がん応答を引き起こす
細胞生物学:ペルオキシソームの形成にはミトコンドリアが役割を果たしている
生化学:セキュリンによるセパラーゼの阻害