Nature ハイライト
細胞生物学:Sasとその受容体は抗がん応答を引き起こす
Nature 542, 7640
ショウジョウバエ(Drosophila)では、がん化により極性を喪失した細胞は、周囲の極性を持った細胞によりJNK依存的機構で排除されることがある。井垣達吏(京都大学)たちは今回、正常な上皮組織がその中にある発がん性細胞を認識して、それらを標的として排除する仕組みを報告している。筆者たちは、Sas–PTP10Dのリガンド–受容体ペアの局在変化が、そのトランス活性化を引き起こし、EGFRシグナル伝達を抑制して、JNKシグナル伝達のアポトーシス促進効果を引き出すと提唱している。
2017年2月9日号の Nature ハイライト
遺伝学:希少な遺伝的バリアントを新たな高みに
幹細胞:キメラ膵島でマウスの糖尿病を抑える
分子生物学:Argonauteのリン酸化がマイクロRNAを調節する
天文学:中間質量ブラックホールの検出
物理学:細菌の集団振動
気候科学:海洋の鉛直循環が二酸化炭素の取り込みを制御する
生態学:植物群落の修復が花粉媒介を促進する
免疫学:シトクロムP4501はAHRリガンドを調節する
細胞生物学:Sasとその受容体は抗がん応答を引き起こす
細胞生物学:ペルオキシソームの形成にはミトコンドリアが役割を果たしている
生化学:セキュリンによるセパラーゼの阻害