Nature ハイライト
天文学:中間質量ブラックホールの検出
Nature 542, 7640
過去数十年にわたり、球状星団を対象に、太陽質量の100~1万倍の中間質量ブラックホールの痕跡を探すという取り組みが行われてきた。しかし、こうした探査で見つかった全ての候補は、電波の領域で暗く、そのX線と電波のフラックス比は予測されているものとは異なっている。今回、B Kızıltanたちは、ミリ秒パルサーのタイミングデータを用いて、球状星団きょしちょう座47の中心に約2200太陽質量のブラックホールが存在する力学的な証拠を報告している。検出可能な電磁気学的対応天体のないこのようなブラックホールが、これほど密集した星団の中心に存在することから、降着は信号を生成するほど速くないことが示唆される。
2017年2月9日号の Nature ハイライト
遺伝学:希少な遺伝的バリアントを新たな高みに
幹細胞:キメラ膵島でマウスの糖尿病を抑える
分子生物学:Argonauteのリン酸化がマイクロRNAを調節する
天文学:中間質量ブラックホールの検出
物理学:細菌の集団振動
気候科学:海洋の鉛直循環が二酸化炭素の取り込みを制御する
生態学:植物群落の修復が花粉媒介を促進する
免疫学:シトクロムP4501はAHRリガンドを調節する
細胞生物学:Sasとその受容体は抗がん応答を引き起こす
細胞生物学:ペルオキシソームの形成にはミトコンドリアが役割を果たしている
生化学:セキュリンによるセパラーゼの阻害