Nature ハイライト
がん:子宮頸がんのゲノム・分子基盤
Nature 543, 7645
子宮頸がんは、世界中のがん関連死の主な原因の1つであり、症例の95%はヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が原因である。がんゲノムアトラス研究ネットワークは今回、228例の原発性子宮頸がんについて、そのゲノム特性と分子的特性を報告している。著者たちは、著しく変異を起こしている遺伝子や経路を明らかにした。こうした遺伝子や経路は子宮頸がんのサブタイプによって異なる。さらに、ケラチンの発現が低い扁平上皮がんが多く含まれるクラスター、ケラチンの発現が高い扁平上皮がんが多く含まれるクラスター、腺がんが多く含まれるクラスターは、異なるHPVタイプと分子特性により区別できることを見いだした。
2017年3月16日号の Nature ハイライト
がん:子宮頸がんのゲノム・分子基盤
生理学:骨による食欲調節
神経生理学:軟骨魚類の電場感知
宇宙物理学:初期銀河の暗黒物質はそれほど多くなかった
応用物理学:チップ検査を3Dで
大気化学:バイオ燃料飛行の環境影響
幹細胞:代謝と腸の再生
がん:乳がん治療に抗腫瘍マクロファージを使う
細胞生物学:ストレスを受けたタンパク質はミトコンドリアに取り込まれる
分子生物学:秩序立った構造を持たないタンパク質スイッチが低酸素応答を停止させる