Nature ハイライト
大気化学:バイオ燃料飛行の環境影響
Nature 543, 7645
航空機は、化石燃料を燃やしてエアロゾルと二酸化炭素を排出するため、気候に影響を及ぼす。バイオ燃料は、化石化された炭素に依存しない未来の航空エネルギー源となり得るが、飛行中の航空機に使用されたときにバイオ燃料が環境に及ぼす影響は、まだ調べられていない。今回、巡航高度で飛行する航空機の真後ろで収集した観測データが提示され、従来型燃料とバイオ燃料を混合した場合には、純粋な従来型燃料と比較して、エアロゾル粒子排出量が50~70%削減されることが見いだされている。また、交通や気候をモデル化する際に、航空におけるバイオ燃料の使用が実現可能な気候変動緩和戦略かどうかを評価するのに役立つエアロゾルのパラメーターも、いくつか得られている。
2017年3月16日号の Nature ハイライト
がん:子宮頸がんのゲノム・分子基盤
生理学:骨による食欲調節
神経生理学:軟骨魚類の電場感知
宇宙物理学:初期銀河の暗黒物質はそれほど多くなかった
応用物理学:チップ検査を3Dで
大気化学:バイオ燃料飛行の環境影響
幹細胞:代謝と腸の再生
がん:乳がん治療に抗腫瘍マクロファージを使う
細胞生物学:ストレスを受けたタンパク質はミトコンドリアに取り込まれる
分子生物学:秩序立った構造を持たないタンパク質スイッチが低酸素応答を停止させる