Nature ハイライト
がん:乳がん治療に抗腫瘍マクロファージを使う
Nature 543, 7645
腫瘍関連マクロファージは腫瘍にとって有益に働くことが多いが、このようなマクロファージを枯渇させたり刺激したりした以前の研究では、いくらかの抗腫瘍効果も見られている。A Letaiたちは今回、腫瘍関連マクロファージの表現型を変化させる薬剤を用いることで、さらに良好な抗腫瘍効果が得られることを示唆している。彼らは、乳がんのマウスモデルで、クラスIIaヒストンデアセチラーゼ阻害剤のTMP195が、抗腫瘍免疫を誘導することを示した。治療は、腫瘍関連マクロファージの分化の変更や誘引と関連しており、化学療法やT細胞チェックポイント阻害との相乗効果も見られた。
2017年3月16日号の Nature ハイライト
がん:子宮頸がんのゲノム・分子基盤
生理学:骨による食欲調節
神経生理学:軟骨魚類の電場感知
宇宙物理学:初期銀河の暗黒物質はそれほど多くなかった
応用物理学:チップ検査を3Dで
大気化学:バイオ燃料飛行の環境影響
幹細胞:代謝と腸の再生
がん:乳がん治療に抗腫瘍マクロファージを使う
細胞生物学:ストレスを受けたタンパク質はミトコンドリアに取り込まれる
分子生物学:秩序立った構造を持たないタンパク質スイッチが低酸素応答を停止させる