Nature ハイライト

材料科学:これまでの考えとは異なる粉粒体の動き

Nature 551, 7680

我々は皆、粉粒体(例えば砂)をよく知っているといえる。従って、粉粒体の特性についてまだ分かっていないことが多いと聞くと、意外に思うかもしれない。粉粒系は、そのままにしておくと最終的には安定した構造に落ち着く。しかし、粉粒系を乱すと粉粒は動き回り、その動きはゆっくり流れるガラス系での原子のそれに似ていると考えられている。今回B Kouたちによって新たに得られた結果は、このガラス系の例えが当てはまらないことを示している。乱した粉粒媒質中の粉粒の三次元運動がX線トモグラフィーによって追跡され、ガラス系に見られるものとは異なる動的挙動が見いだされたのである。著者たちは、この異常な挙動が粉粒間の摩擦の存在に由来することを突き止めた。

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