Nature ハイライト
幹細胞:アセトアルデヒドが幹細胞のDNA損傷を引き起こす
Nature 553, 7687
造血幹細胞(HSC)の内因性DNA損傷が正しく修復されないと、悪性腫瘍につながることがある。K Patelたちは以前、ファンコニ貧血遺伝子群に変異を持つ個体は、アルコール代謝産物のアセトアルデヒドによって引き起こされるDNA損傷を修正できないことを報告している。今回彼らは、アセトアルデヒドによって誘導されるDNAの喪失や再構成の全体像を理解するために、単一HSCの移植に続いて全ゲノム塩基配列解読を行った。その結果、p53を欠失させるとHSCの生存を救済できるが、ゲノム安定性は回復しないことが分かった。このデータから、アセトアルデヒド依存的な損傷からHSCゲノムを保護する際に、p53経路とDNA修復経路がどのように関与するかが明らかになった。
2018年1月11日号の Nature ハイライト
神経科学:無脊椎動物のニューロンの再配線
幹細胞:アセトアルデヒドが幹細胞のDNA損傷を引き起こす
天文学:2つの高赤方偏移銀河の回転
惑星科学:ガスによって新たな自転状態に入る彗星
材料科学:半導体の明るい未来
保全生物学:統治が湿地の生物多様性に及ぼす影響
微生物学:大腸の炎症に対抗
生物工学:遺伝性難聴を治療する
がん:融合遺伝子が腫瘍の代謝を促進する
分子生物学:LINE-1のサイレンシングの効果
構造生物学:カルシウムチャネルのこれまで知られていなかったゲート開口方式