Nature ハイライト
生物工学:遺伝性難聴を治療する
Nature 553, 7687
難聴の全症例のほぼ半数は遺伝的要因により発症するが、遺伝性難聴に適用できる治療選択肢は限られている。D Liuたちは今回、優性(顕性)遺伝様式の難聴を標的とするゲノム編集手法を開発した。ヒト難聴のマウスモデルにおいて、変異型対立遺伝子をCRISPR–Cas9編集法により破壊し、難聴を軽減できた。この結果は、一部の常染色体優性遺伝性疾患に対する遺伝子編集戦略として、有糸分裂後の細胞へのタンパク質–RNA複合体の送達を利用できる可能性を裏付けている。
2018年1月11日号の Nature ハイライト
神経科学:無脊椎動物のニューロンの再配線
幹細胞:アセトアルデヒドが幹細胞のDNA損傷を引き起こす
天文学:2つの高赤方偏移銀河の回転
惑星科学:ガスによって新たな自転状態に入る彗星
材料科学:半導体の明るい未来
保全生物学:統治が湿地の生物多様性に及ぼす影響
微生物学:大腸の炎症に対抗
生物工学:遺伝性難聴を治療する
がん:融合遺伝子が腫瘍の代謝を促進する
分子生物学:LINE-1のサイレンシングの効果
構造生物学:カルシウムチャネルのこれまで知られていなかったゲート開口方式