Nature ハイライト

核物理学:大質量星内で促進される炭素燃焼

Nature 557, 7707

炭素燃焼は、大質量星の内部や質量降着を伴う中性子星表面で起こる重要な物理過程であるが、その核融合反応率は、これに関連する温度領域では技術的に難しいため測定されていない。恒星モデルで使われる反応率は、もっと高い温度から外挿されたものであり、共鳴が存在する可能性を無視している。今回A Tuminoたちは、天体物理学的に有意義な温度域での反応率を測定した。そして、温度5億Kで反応率が25倍に増大することを見いだしている。これによって、炭素燃焼が大質量星内部で始まる温度や密度が下がり、質量降着を伴う中性子星表面でのスーパーバースト点火の深さが浅くなる可能性がある。

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