Nature ハイライト
幹細胞:Notch–コラーゲンV–カルシトニン受容体シグナル伝達が幹細胞の静止状態を維持する
Nature 557, 7707
筋幹細胞である衛星細胞は、筋と直接接触する特定の場所に限定して存在するが、このようなニッチに衛星細胞が保持される仕組みは分かっていない。今回P MourikisとS Tajbakhshの研究チームは、マウスで、衛星細胞が産生するコラーゲンが、カルシトニン受容体との相互作用を介して、衛星細胞の静止状態の維持に関与するNotchシグナル伝達経路を細胞自律的に調節し、さらにNotchがコラーゲンの発現を調節することを示している。コラーゲンに変異を持つマウスでは、カルシトニンの送達により、コラーゲンを必要としなくなり、筋幹細胞の静止状態や自己複製の異常が救済された。
2018年5月31日号の Nature ハイライト
気候変動:陸域の貯水量の定量化
量子物理学:フォトニックシミュレーションによる分子ダイナミクス研究
神経科学:ニューロンのバランスを取る
構造生物学:原核生物が隠し持つユビキチン化の仕組み
核物理学:大質量星内で促進される炭素燃焼
量子材料:グラフェンナノリボンの磁性
表面化学:界面におけるイオン輸送
幹細胞:Notch–コラーゲンV–カルシトニン受容体シグナル伝達が幹細胞の静止状態を維持する
免疫学:ミクログリアによるアストロサイト機能の制御機構
分子生物学:ADNPは調節複合体を形成して遺伝子発現を抑制する