Nature ハイライト
物性物理学:分数熱ホールコンダクタンスを観測
Nature 559, 7713
二次元系では、電子の相互作用によって、電荷が電子の電荷のちょうど分数値となる新しいタイプの準粒子によって記述できる集団状態が形成される可能性がある。電気コンダクタンスに関連する分数準粒子は数十年前から研究されているが、熱コンダクタンスに関連した分数状態も存在すると予測されており、トポロジカル量子計算の基礎となる統計である非アーベル統計を示す特異な性質を持つ可能性がある。今回M Heiblumたちは、熱ホールコンダクタンスの分数値を観測し、非アーベル的な性質を示すと思われる状態の実験的証拠を提示している。
2018年7月12日号の Nature ハイライト
物性物理学:分数熱ホールコンダクタンスを観測
細胞生物学:溶解酵素のDYRK3は液相分離を解消させる
分子生物学:酵母ORC–DNA構造から得られた複製起点選択機構についての手掛かり
天文学:やはり彗星だったオウムアムア
物性物理学:マヨラナフェルミオンによるホール効果の量子化
材料科学:透過と遮断を切り替えられる酸化グラフェン膜を通る水輸送
古気候学:淡水から見た氷期の海洋循環
進化論:公共財ゲームで協力を最大にするには
公衆衛生:大気汚染がアフリカの乳児の死亡リスクを上昇させる
DNA損傷:複製フォークの速度がゲノム不安定性を引き起こす