Nature ハイライト
天文学:やはり彗星だったオウムアムア
Nature 559, 7713
昨年、オウムアムアと名付けられた天体が、太陽系を訪れて水星の軌道の内側を通過した後、あっという間に星間空間へと戻っていった。その表面は太陽系の彗星に類似していたが、その時点では、彗星活動を示す証拠は確認されていなかった。今回M Micheliたちは、地上からと宇宙での一連の観測結果を使って、この天体の軌道を解析している。彼らは、彗星活動は見られなかったものの、低レベルのジェットによって力が加わって、オウムアムアの軌道が、純粋に重力の効果から予測される軌道から変化していたことを見いだした。著者たちは、オウムアムアの軌道は、彗星のような脱ガスにより最もよく説明できると述べている。
2018年7月12日号の Nature ハイライト
物性物理学:分数熱ホールコンダクタンスを観測
細胞生物学:溶解酵素のDYRK3は液相分離を解消させる
分子生物学:酵母ORC–DNA構造から得られた複製起点選択機構についての手掛かり
天文学:やはり彗星だったオウムアムア
物性物理学:マヨラナフェルミオンによるホール効果の量子化
材料科学:透過と遮断を切り替えられる酸化グラフェン膜を通る水輸送
古気候学:淡水から見た氷期の海洋循環
進化論:公共財ゲームで協力を最大にするには
公衆衛生:大気汚染がアフリカの乳児の死亡リスクを上昇させる
DNA損傷:複製フォークの速度がゲノム不安定性を引き起こす