Nature ハイライト

大気科学:温暖化する気候によって遅くなる上陸後のハリケーンの衰弱

Nature 587, 7833

北米に上陸するハリケーンのイメージ画像。
北米に上陸するハリケーンのイメージ画像。 | 拡大する

Credit: Pavel Puchenkov, Scientific Computing and Data Analysis Section, OIST

広範な研究から、気候変動によってハリケーンの強度が増す可能性が高いことが示されてきた。しかし、上陸後に内陸へ移動するハリケーンの振る舞いはあまり調べられていない。今回L LiとP Chakrabortyは、北大西洋のハリケーンは、1960年代には上陸後の初日に75%弱くなることが多かったのに対し、現在は約半分しか弱くならないことを示している。シミュレーションから、海洋の温暖化によって嵐の水蒸気量が増加し、これが上陸後の残留エネルギーの貯蔵庫として機能していることが示された。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度