Nature ハイライト
大気科学:温暖化する気候によって遅くなる上陸後のハリケーンの衰弱
Nature 587, 7833
広範な研究から、気候変動によってハリケーンの強度が増す可能性が高いことが示されてきた。しかし、上陸後に内陸へ移動するハリケーンの振る舞いはあまり調べられていない。今回L LiとP Chakrabortyは、北大西洋のハリケーンは、1960年代には上陸後の初日に75%弱くなることが多かったのに対し、現在は約半分しか弱くならないことを示している。シミュレーションから、海洋の温暖化によって嵐の水蒸気量が増加し、これが上陸後の残留エネルギーの貯蔵庫として機能していることが示された。
2020年11月12日号の Nature ハイライト
核物理学:地下深くから宇宙を探る
物性物理学:モアレ超格子における豊富な相関状態
大気科学:温暖化する気候によって遅くなる上陸後のハリケーンの衰弱
ゲノミクス:数百例のゲノムを並べる多重アラインメントツール
ゲノミクス:鳥類363種の全ゲノムアラインメント
神経科学:マウスの脊髄で情動的接触と痛みを伝える経路
コロナウイルス:ヒトでのSARS-CoV-2に対するCD4+ T細胞応答
免疫学:N4BP1はTRIFと共役するTLR3やTLR4、およびTNFの下流で機能するサイトカイン産生の負の調節因子である
分子生物学:DNAの働きは塩基配列だけにあらず
免疫学:マラリア原虫のRIFINはMHCクラスI分子を模倣する