Nature ハイライト
古生物学:保存状態の良好な初期霊長類の化石
Nature 498, 7452
霊長類進化の最初期の段階に関する情報は、化石記録に空白部分があるために限られている。しかし、中国の始新世前期の地層(5500万年前のもの)から、小型で極めて原始的な霊長類のほぼ完全な骨格が、かなりの部分の関節がつながった状態で発見されたことで、今回いくつかの手がかりが得られた。この新たに発見された霊長類は、既知のもので最古のメガネザル類と考えられ、真猿類系統が極めて初期に他の霊長類から分岐したことを示唆している。この化石霊長類は現在のピグミーネズミキツネザルほどの大きさで、骨格の特徴から、敏捷な昼行性の食虫性動物であったと考えられる。
2013年6月6日号の Nature ハイライト
古生物学:保存状態の良好な初期霊長類の化石
神経科学:ラットは上を目指す
細胞:ゲノムおよびクロマチンの摂動を感知する
物性物理学:擬ギャップ周辺の転移
物理学:フェルミガス中の第二音波
応用物理学:ラマン分光による単一分子の内部構造解明
地球:太古の石英に見つかった始生代の大気中のアルゴン
微生物学:糖尿病リスクの腸内マーカー
免疫:腸内細菌に対する免疫応答
生化学:隠れた代謝産物がタンパク質合成に関わっている