Nature ハイライト

免疫:腸内細菌に対する免疫応答

Nature 498, 7452

最近その性質が明らかにされた自然リンパ球(innate lymphoid cell;ILC)は、機能的に3つのグループに分類することができる。グループ1のILCはインターフェロンγ(IFN-γ)を産生し、グループ2はインターロイキン(IL)-5とIL-13、それにアンフィレギュリンを発現し、そしてグループ3はIL-17AとIL-22を産生する。適応免疫が存在する場合のILCの機能や、これらの細胞が適応免疫での細胞応答へ影響を及ぼす可能性については、ほとんどわかっていない。今回、マウスを使った研究で、グループ3のILCが抗原のプロセシングと提示を行い、MHCクラスII依存的な機構によって腸内共生細菌に対するCD4+ T細胞応答を制御していることが示された。この知見は、共生細菌に対する宿主の炎症性免疫応答と関連するヒト慢性疾患の病因と関係があるかもしれない。

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