Nature ハイライト
地球:太古の石英に見つかった始生代の大気中のアルゴン
Nature 498, 7452
M Pujolたちは、西オーストラリアのピルバラ・クラトンで得られた35億年前の石英に閉じ込められた流体包有物中のアルゴンを分析した結果を報告している。こうした試料は大きな変成を受けておらず、包有物が始生代の淡水と熱水流体の始原的な混合物を含んでいることを示唆する証拠がある。分析の結果、古大気の40Ar/36Ar比が、現在の値のほぼ半分という結果が得られた。40Arは40Kのゆっくりとした放射性崩壊に由来するが、36Arは始原的で、地球史の初期にマントルから完全に脱ガスしている。こうした知見は、初期の珪長質地殻の形成と一致している。
2013年6月6日号の Nature ハイライト
古生物学:保存状態の良好な初期霊長類の化石
神経科学:ラットは上を目指す
細胞:ゲノムおよびクロマチンの摂動を感知する
物性物理学:擬ギャップ周辺の転移
物理学:フェルミガス中の第二音波
応用物理学:ラマン分光による単一分子の内部構造解明
地球:太古の石英に見つかった始生代の大気中のアルゴン
微生物学:糖尿病リスクの腸内マーカー
免疫:腸内細菌に対する免疫応答
生化学:隠れた代謝産物がタンパク質合成に関わっている