Nature ハイライト
発生:筋肉を作り上げるタンパク質
Nature 499, 7458
骨格筋繊維の形成は、筋芽細胞の融合による多核筋繊維の形成に依存している。E Olsonたちは、これまでに知られていなかった骨格筋特異的タンパク質であるmyomakerを見つけ出し、その特性を明らかにした。このタンパク質は、筋芽細胞が融合して多核繊維になるのに必要とされる。マウスでmyomakerを遺伝学的に欠失させると筋芽細胞の融合が全く起こらなくなり、筋細胞でmyomakerを強制発現させると過剰な融合が起こった。また、繊維芽細胞でmyomakerを異所的に発現させると、繊維芽細胞が筋芽細胞と融合する能力を持つようになった。これらの知見は、筋形成の分子機構について新たな手がかりをもたらし、非筋細胞と筋細胞の融合を促進するmyomakerの能力は、筋修復を促進するための新しい方法を示唆している。
2013年7月18日号の Nature ハイライト
神経科学:神経活動を調べるための新しいセンサー
発生:筋肉を作り上げるタンパク質
細胞:血管新生タンパク質であることが分かったLRG1は薬剤標的候補
物理:ジョセフソン効果の新展開
材料:二段階プロセスによる太陽電池の大幅な性能向上
生物無機化学:ハロゲナーゼSyrB2反応中間体の構造
地球:森林の水利用効率の大幅な上昇
医学:腸チフスの鍵となる新規毒素
生物物理:リボスイッチには、オン、オフと「状況次第」がある
分子生物学:転写の方向性を制御する