Nature ハイライト
遺伝子変動:2型糖尿病における遺伝子の変動
Nature 536, 7614
ゲノム内の80を超える遺伝子座のありふれたバリアントが、2型糖尿病の素因と関連付けられているが、それらを合計しても、推定される遺伝率のごく一部しか説明できない。複数の研究から、残りの疾患リスクの多くの部分が、希少あるいは低頻度の遺伝的バリアントによって説明できる可能性があるという仮説が出されている。今回、GoT2DプロジェクトとT2D-GENESプロジェクトの一環として行われた2型糖尿病の大規模な塩基配列解析研究で、この仮説が検証された。疾患リスクに関連する全体的なゲノム構造について、これまでで最も包括的な視点が得られ、希少および低頻度の遺伝的バリアントの関与を調べることができた。その結果、2型糖尿病リスクと関連する今回見つかった遺伝的バリアントの大半が、ありふれたバリアントであり、全ゲノム関連研究ですでに特定されている領域内に存在していることが明らかとなった。
2016年8月4日号の Nature ハイライト
遺伝子変動:2型糖尿病における遺伝子の変動
ワクチン:ジカ・デングワクチン開発を目指す
量子物理学:電荷量子化の発展のモデル
機械工学:in situでできる低摩擦トライボ膜
神経科学:脳幹が後吸気活動を生じさせる
システム生物学:抗腫瘍細菌に自制機構を組み込む
心疾患:アテローム性動脈硬化の発生機構
がん:ネオアンチゲンに対する腫瘍抵抗性
分子生物学:代替5′ mRNAキャップ形成経路
構造生物学:53BP1が2つのヒストン標識を同時に認識する仕組み
構造生物学:AMPA受容体のゲート開閉を調節するTARP γ2