Nature ハイライト
構造生物学:53BP1が2つのヒストン標識を同時に認識する仕組み
Nature 536, 7614
メチル化されたアルギニン残基を認識する特徴的な反復構造を持つTudorドメインを含むタンパク質はさまざまなタンパク質間相互作用に関わっており、Tudorドメインはまた、多様なタイプのヒストンメチル化標識を認識するモチーフとしても使われている。53BP1はDNA損傷応答に早い段階で関わるタンパク質でDNA修復の経路を決定するが、タンデム型Tudorドメインを持っている。D Durocherたちは今回、2種類のヒストン修飾(メチル基の付加とユビキチン単位の付加)を含むヌクレオソームコア粒子に結合した53BP1二量体の低温電子顕微鏡構造を決定した。この構造から、53BP1が2種類の標識の両方を認識するのに加えて、ヒストン自体の複数のエレメントが関わり、53BP1の非常に特異性の高い認識と動員が起こる仕組みが明らかになった。
2016年8月4日号の Nature ハイライト
遺伝子変動:2型糖尿病における遺伝子の変動
ワクチン:ジカ・デングワクチン開発を目指す
量子物理学:電荷量子化の発展のモデル
機械工学:in situでできる低摩擦トライボ膜
神経科学:脳幹が後吸気活動を生じさせる
システム生物学:抗腫瘍細菌に自制機構を組み込む
心疾患:アテローム性動脈硬化の発生機構
がん:ネオアンチゲンに対する腫瘍抵抗性
分子生物学:代替5′ mRNAキャップ形成経路
構造生物学:53BP1が2つのヒストン標識を同時に認識する仕組み
構造生物学:AMPA受容体のゲート開閉を調節するTARP γ2