Nature ハイライト
ワクチン:ジカ・デングワクチン開発を目指す
Nature 536, 7614
F Reyたちは今回、デングウイルス感染患者から得られたモノクローナル抗体の一部が、ジカウイルスEタンパク質(ウイルスの侵入を促進するフラビウイルスのエンベロープ糖タンパク質)に結合し、ジカウイルスの感染を抑制することを示した。ジカウイルスエンベロープと複合体を形成したこれらの抗体のうちの2つの構造データから、この中和エピトープの範囲、構成、化学的全体像が決定され、抗体の交差反応性の構造的基盤が明らかになった。この研究から、ジカウイルスおよびデングウイルスの免疫複合体は、両方の病原性ウイルスを防御する強力な交差中和抗体を誘導できる汎用型ワクチン設計のためのリードになると考えられる。
2016年8月4日号の Nature ハイライト
遺伝子変動:2型糖尿病における遺伝子の変動
ワクチン:ジカ・デングワクチン開発を目指す
量子物理学:電荷量子化の発展のモデル
機械工学:in situでできる低摩擦トライボ膜
神経科学:脳幹が後吸気活動を生じさせる
システム生物学:抗腫瘍細菌に自制機構を組み込む
心疾患:アテローム性動脈硬化の発生機構
がん:ネオアンチゲンに対する腫瘍抵抗性
分子生物学:代替5′ mRNAキャップ形成経路
構造生物学:53BP1が2つのヒストン標識を同時に認識する仕組み
構造生物学:AMPA受容体のゲート開閉を調節するTARP γ2