Nature ハイライト

分子生物学:代替5′ mRNAキャップ形成経路

Nature 536, 7614

真核生物のメッセンジャーRNA(mRNA)へのリボソームの動員は、翻訳開始因子eIF4Eと、mRNA 5′末端の「キャップ」と呼ばれる特殊なヌクレオチド構造との相互作用が関与する。eIF4Eは特定の条件下では不活性化されているが、多数のmRNAの翻訳は維持されている。J Cateたちは今回、もう1つ別の翻訳開始タンパク質eIF3dが、c-Junなど一部のmRNA群の代替キャップ認識因子として働く仕組みを示している。eIF3dキャップ結合ドメインの高分解能構造はキャップ構造上にモデル化でき、これらのmRNAの翻訳に必要とされる相互作用が明らかになった。著者たちはまた、c-Jun mRNAがeIF4Eの動員を阻害するエレメントを含んでいることを見いだした。

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