Nature ハイライト
超高速フォトニクス:マルチペタヘルツ周波数で動作するエレクトロニクス
Nature 538, 7625
エレクトロニクスの速度、従って計算速度は、扱う電流の周波数によって制限される。光場が誘起し操作できる電流の周波数は、従来型のデバイスが実現できる周波数よりはるかに高い。E Goulielmakisたちは今回、この方法を拡張して、さらに速い領域へ到達している。彼らは、単一周期の強い光場を使って、二酸化ケイ素バルク中の電子運動を駆動し、光に誘起されたバンド内電流の周波数を約8ペタヘルツまで拡張できることを示した。アト秒時間スケールでバンド内電流を直接プローブし制御することのできる、二酸化ケイ素の動的非線形伝導性のリアルタイムでの利用が実証されたことから、強い光場がマルチペタヘルツコヒーレントエレクトロニクスのプラットフォームとして確立され、凝縮系物質における電子ダイナミクスの基礎的研究を行う新しい機会が示された。
2016年10月20日号の Nature ハイライト
計算生物学:構造が固定化されたペプチドの設計と合成
マラリア:新しいタイプの抗マラリア薬、二環式アゼチジン
微生物学:Frizzledは抗C. difficile薬の標的である
高エネルギー宇宙物理学:異常なフレアを起こしている2つのX線源
超高速フォトニクス:マルチペタヘルツ周波数で動作するエレクトロニクス
ナノフォトニクス:分子スケールでのエネルギー移動の制御
地球力学:インド洋地震後のマントルレオロジー
地球力学:インド洋地震後の上部マントルダイナミクス
幹細胞:霊長類モデルで、発作を起こした心臓が幹細胞で回復
細胞生物学:腫瘍細胞の生存を支えるエピシャペローム
分子生物学:Cezanne(OTUD7B)の構造と機能